お役立ち情報

商品やサービスの売上を高めるために、新規顧客の開拓は切っても切り離せないテーマの1つです。ただ、少子高齢化が進む現在、通塾生をどう増やせばいいのか悩む塾の経営者や先生は少なくありません。

今回は、新規顧客の開拓を進める方法をご紹介します。また、新規顧客の開拓で重要な「顧客視点」という考え方、顧客視点で新規顧客を開拓するメリットも解説します。「通塾生が思うように増えない」といった悩みをお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。

1. 「顧客視点」とは?「お客様の声」とは異なるもの

そもそも「顧客視点」という言葉は何を意味するのか、詳しく分からないという方もいるのではないでしょうか。よく間違えられる言葉に「お客様の声」がありますが、それぞれが表す意味は異なります。

顧客視点実際に商品やサービスを使う顧客が何を求めているのか、顧客の立場になって考えること
お客様の声商品やサービスに対する感想、不満といった要素を言語化した評価のこと

お客様の声は、あくまで商品やサービスを使用した「感想・不満」を言語化しており、求めるものを言語化しているわけではありません。そのため、お客様の声に寄り添った商品やサービスを生み出しても、顧客にまったく響かないというケースがあるのです。ニーズに合うものを作るためには、顧客視点で考えることが重要と言えます。

2. 顧客視点で新規顧客を開拓するメリット2つ

新規顧客を開拓する方法には、「プッシュ型」と「プル型」の2つがあります。プッシュ型は企業が自ら新規顧客にアプローチする方法で、プル型は見込み客に情報を発信し顧客から見つけてもらう方法です。

どちらの方法で開拓を行う際も、顧客視点で新規開拓をすることで得られるメリットがあります。ここでは、メリットの詳細について解説します。

2-1. 事業成長につなげやすい

なんといっても大きなメリットは、事業の成長につなげやすいことです。

商品やサービスの売上を安定的に保つ上では、既存顧客(リピーター)の存在が大きな役割を果たします。しかし、安定した売上を見込める一方、急激な売上の増加を期待することは難しくなります。常に新しい顧客を創り出さなければ、一定の部分で事業成長が止まってしまう可能性があるためです。

また、顧客視点を意識して新規顧客を実施すると、自社が理想とする顧客が集まりやすくなります。「なんとなく塾に通わせたい」という保護者よりも、「定期テストで50点アップを目指したい」という保護者のほうが、塾を選ぶ軸が明確です。そのように明確な軸を持っている保護者が顧客となれば、長期的な関わりを期待できるでしょう。

2-2. 本当に必要な商品・サービスを開発できる

顧客視点の新規顧客開拓のメリットには、顧客が本当に求める商品・サービスを開発できることも挙げられます。

現代は無数の商品やサービスで溢れる時代であり、「選ぶ」という行為にストレスを感じる人は珍しくありません。そういった背景から、自社を選んでもらうことも簡単ではないため、顧客が何を求めているのか「徹底的に考える」ことが必須と言えます。

そういった姿勢から生み出された商品やサービスは、本当に必要とする顧客に届くものです。そして、常に顧客視点を大切にしていると、世の中のニーズが変化しても対応ができます。

3. 【STEP別】顧客視点で新規顧客の開拓を進める方法

顧客視点で新規顧客の開拓を進める際は、決まった流れに沿って実施することで効果を見込みやすくなります。学習塾においても活かせる内容となっているので、通塾生徒数を増やすための参考としてください。

3-1. 【STEP1】ターゲットの明確化

まず、どのような顧客を獲得したいのか、ターゲットを明確にしましょう。ターゲットを定めずに顧客開拓を進めると、従業員全体としての共通認識が定まらない状態になり、理想とする顧客が集まりにくくなります。

自社が提供するサービスや商品はどういった人に向けて届けたいものなのか、どういった人に選んでもらいたいのかを定めます。また、自社が提供するサービスは誰の課題を解決するのか、改めて見直すことも必要です。

学習塾の場合、ターゲットは「生徒」と呼ばれる小学校〜高校生が基本です。そのうえで、「小学校6年生の男子」「高校2年生の女子」といったように、より細かいターゲットを設定することも1つの方法と言えるでしょう。

3-2. 【STEP2】ターゲットの課題の洗い出し

ターゲットを定めた次に行うのは、ターゲットが抱える課題の洗い出しです。ターゲットは何に悩みや不安を抱いているのか明確にしましょう。ターゲットが抱える課題を把握することで、求められる商品やサービスの開発がしやすくなります。

ターゲットの課題を洗い出す際は、ターゲットを年齢や性別といった属性、住む場所の規模や気候といった住環境などに分けることがおすすめです。あまりに幅の広いターゲットを設定すると、どのターゲットの課題にも当てはまらない中途半端な課題の抽出になりかねません。

3-3. 【STEP3】見込み客の獲得・育成

ターゲットの課題を洗い出せたら、見込み客の獲得・育成の段階に移ります。見込み客とは、自社の存在または商品・サービスを少なからず知っているものの、詳しくは知らない層にいる人のことです。

商品やサービスをまったく知らない「潜在顧客」とは違い、自社の働きかけ次第で顧客になる可能性がある見込み客の存在は、商品やサービスの売上を伸ばす面で欠かせません。獲得した後はより質の高い顧客になるよう、育成(ナーチャリング)する必要もあります。

例えば、LINE公式アカウントで塾の情報を発信するなど、逃げられない程度で顧客と関わっていき少しずつ育成を進めていくのです。

3-4. 【STEP4】アプローチ・ヒアリング

見込み客の育成を進める過程において、アプローチも欠かせないステップです。DMやチラシといった手法が一般的である一方、現在はSNSを活用したアプローチも珍しくありません。ターゲット層の年齢などを考慮し、最適なアプローチ方法を検討しましょう。

しかし、アプローチばかりでは見込み客に不快な印象を与えかねないため、アプローチとセットでヒアリングも行なうことが重要です。アプローチをしたうえで、さらに見込み客は何を望んでいるのか深い部分まで把握できると、一人ひとりに合った提案ができます。

4. 顧客視点の新規顧客開拓は「紹介」も効果的!

顧客視点の新規開拓方法では、紹介も効果的な方法になります。紹介は「リファラル」と呼ばれることもあり、新規顧客を獲得する場面でおすすめです。紹介が効果的な理由には、「一般的な広告よりも信頼が高い」という点が挙げられます。

現在は広告に対して嫌悪感を抱く人が多くいます。ネガティブな情報を隠し、いいことだけを明るみに出すケースも珍しくないため、広告では期待した効果が出ないこともあるのです。

しかし、紹介であれば、紹介される側は商品やサービスのメリット・デメリットを紹介者から教えてもらうことができます。また、紹介者に対する特典の用意などは必要となるものの、企業側が販促活動をする必要もなく、少ない負担で新規顧客の増加が見込めるのです。広告費を抑えられるといったメリットを含めて、紹介は今後ますます重要な集客方法となるでしょう。

まとめ

当記事では、顧客視点で新規顧客の開拓を実施するメリット、および顧客開拓の進め方などを紹介しました。

顧客視点で新規顧客を開拓できれば、長期的な事業成長を期待できます。記事内で紹介した流れを基に、新規顧客の開拓を進めていきましょう。

今後は紹介が重要性を増すことが考えられるので、紹介者への働きかけも実施することが大切です。LINE公式アカウントなど、集客に活用できるツールは積極的に利用しましょう。Lacicuでは、学習塾に特化したLINE運用ツールを提供しておりますので、関心のある方はご覧ください。

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